誰もが使いやすい設計で3万ダウンロードを突破!「RakuDrop」開発秘話

みんなのサービスをもっと広げるメディア「POPCORN Lab」のシリーズ企画『事業開発Journey』では、事業成長の裏側にあるストーリーに迫ります。

今回は、YouTubeチャンネル登録者数38万人を超える人気クリエイターのマメさんにインタビューを行いました。「RakuDrop」がどのように誕生し、進化を遂げてきたのか、また今後の展望について詳しくお伺いしました。

「RakuDrop(ラクドロップ)」とは?

iPhoneからパソコンへ簡単に画像を共有できるアプリです。デジタル機器の操作に不慣れな方から、パソコンを使いこなすパワーユーザーまで、幅広いユーザー様に対応。特にiPhoneユーザーが多い日本において、WindowsパソコンとiPhoneの間のスムーズなファイル共有を実現します。メールやクラウドストレージの操作に不安を感じる方でも、直感的な操作で利用できます。

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目次

メール送信に悩むユーザーの声から生まれたアプリ開発の原点

– 「RakuDrop」はどのようなサービスですか?

マメさん:RakuDropは、スマホからパソコンに画像を簡単に転送できるアプリです。ログイン不要で、誰でも直感的に操作できます。たった3秒で共有が完了し、画像だけでなく動画やテキストの転送にも対応しています。

特にデジタル機器の操作が苦手な方でも使いやすいよう設計されており、シンプルさと柔軟性の両立を実現しました。スマホからパソコンにデータを転送するのに最適なアプリです。

– 具体的にはどんなユーザーを想定されているんですか?

マメさん:ターゲット層は2種類あります。1つ目は、デジタル機器の操作が苦手な方です。日本ではiPhoneとWindowsを併用する方が多いですが、この2つを簡単に繋ぐツールが不足していました。調査では、Googleドライブを使わず、メールで画像を送る方が多いことが分かりました。

2つ目は、パワーユーザー層です。パソコンに詳しく、自作するような方々も、スマホはiPhoneを使用しているケースが多いです。どちらの層にも使いやすい、シンプルで柔軟な操作性を重視して設計しました。

ユーザー視点を重視したUI設計

– RakuDropのデザインで意識した点を教えてください。

マメさん:RakuDropのデザインでは、主に2つのポイントを意識しました。

1つ目は、ついつい触りたくなるデザインです。ただ画像を送るためだけでなく、思わずアプリを開いて触ってみたくなるような体験を目指しました。そのために取り入れたのが、ハプティックフィードバック(iPhoneの振動機能)です。ボタンを押すたびに微妙に異なる振動を返し、送信中や完了時にはその状況に応じた振動パターンを設定しました。このような工夫によって、ユーザーに心地よさと直感的な操作感を提供しています。

2つ目は、ユーザーの手間を徹底的に省くことです。設計の段階で、「画像の送信を5秒以内に完了させる」「目的までのタップ回数を3回以下にする」など、具体的な基準を設けました。通常のアプリであれば、画像・動画・テキストといった選択ボタンを設け、それを選んだ後に次の画面に進むといったプロセスが一般的です。しかし、RakuDropではその選択の手間すらユーザーにとってストレスだと考え、すべてを1画面で完結できるように設計しています。このような設計により、ユーザーが直感的に操作できるシンプルな体験を実現しました。

– ユーザー視点を重視して設計されたんですね!

マメさん:はい、RakuDropは私にとって2作目のアプリで、1作目の経験を活かしてユーザー視点を徹底的に重視しました。リリース前に40~50人のテスターを募り、操作感やデザインについて意見をいただき、それを元に改善を重ねました。その結果、どなたでも直感的に使いやすいアプリに仕上げることができたと思います。

アプリ開発のきっかけは、大学時代の悩みから

– アプリの構想はいつ頃からあったんですか?

マメさん:実はこのアプリの構想自体、10年以上前からありました。大学生の頃、私はフリック入力の方がタイピングよりも速かったんです。高校1、2年生の頃からiPhoneを使っていたので、パソコンを触る前からフリック入力に慣れていました。大学で長文や論文を書く際、フリック入力で作業できたらどれだけ便利だろうと思っていたことが、このアイデアの原点です。

10年以上前から!長い年月を経て、今開発に至った経緯を教えてください。

マメさん:YouTubeを始め、アプリ開発が可能な環境が整ったことで、大学時代に抱えていた悩みを思い出し、開発に着手しました。

ガジェット系YouTuberの多くは、YouTubeの広告収益や案件収益に依存して生活しています。私もその1人ですが、この形態ではどうしても主体的に動きにくいという課題を感じていました。そこで、クリエイターとしてもっと自分のオリジナルコンテンツを発信できる存在になりたいという思いを抱くようになりました。

iPhoneケースの製作や本の出版など様々な選択肢がある中で、私の場合はアプリ開発という形でその思いを実現しました。既存の収益源に頼るのではなく、常に新しいものを生み出し続ける存在でありたいと考えています。

開発プロセスと今後の展望

– どのように開発を進められたんですか?

マメさん:開発期間はおよそ半年で、エンジニアとデザイナー、私の3名体制で進めました。最初は文字を転送する機能だけを実装しましたが、使っていくうちに「画像や動画も転送できたほうが便利だ」と気づき、順次それらの機能を追加していきました。

– リリースまでの過程で特に苦労された点はありましたか?

マメさん:今回初めてデザイナーを起用したのですが、エンジニアとデザイナー、それぞれが話す「専門的な言語」が異なり、さらにそのどちらにも精通していない私が間に立つ形だったため、コミュニケーションの調整が非常に大変でした。デザイナーにはエンジニアの意図を伝え、エンジニアにはデザイナーの意図を解釈して伝えるという、いわば「言語変換」のような作業が求められました。技術的な調整やスケジュール管理以上に、異なる言語での対話を成立させることに苦労しました。

– リリース後に特に課題に感じていることはありますか?

マメさん:幸いなことに、現状アプリは問題なく稼働しており、大きなトラブルもありません。ただ、新機能の実装を進めているところで、これがなかなか大変です。また、法人向けのRakuDropの開発も並行して進めており、こちらでは特に人手不足が課題となっています。現在、新たなエンジニアを迎える計画を進めているところです。

「RakuDrop」の今後の展望を教えてください!

マメさん:今後は、さらに「楽」を追求した新機能を実装し、本家AirDropに匹敵するような便利さを提供するアプリに成長させたいと考えています。また、法人向けの利用促進にも力を入れ、多様なシーンで活用されるサービスを目指しています。

現在はYouTubeやX(旧Twitter)を中心に集客を進めていますが、今後はショート動画やTikTokの活用、プレスリリースの発表など、多方面での認知拡大を図る予定です。さらに、自分自身を知ってもらう機会を増やすため、Podcastやライブ配信にも力を入れています。こうした活動を通じて、サービスを応援してくださる方々との信頼関係を築いていきたいと考えています。

「抽象化」を通して、誰でも使いやすく

– 新しい事業やアイデアを形にする上で大切にされている価値観や考え方はありますか?

マメさん:YouTubeの動画制作を始めた頃から、一貫して「抽象化」を大切にしています。例えば、iPhoneの画面左上にある3本線のメニューアイコン、正式には「ハンバーガーメニュー」と呼ばれています。しかし、動画内でハンバーガーメニューと説明しても、多くの方には伝わりません。そこで、私は「左上の3本のボタン」といった、誰にでもわかりやすい表現に変えています。これが私の言う「抽象化」の実践です。

知識が増えると、つい専門的な言葉を使いたくなりますが、何も知らない方にも伝わるような表現を心がけています。この考え方は、RakuDropにも反映されています。アプリ名も、「AirDrop(エアドロップ)」という言葉が広く浸透していることを踏まえ、「楽」と「ドロップ」を組み合わせて名付けました。また、アプリのデザインも、専門用語を排除し、操作をできる限り簡単にすることで、誰でも使いやすい設計を目指しました。

– 最後に、今後見据えているビジョンや挑戦したいことを教えてください!

マメさん:まずは、RakuDropのユーザー数を増やしていきたいです。現在ダウンロード数は20,000回を突破しましたが、これからユーザー数を5万人、10万人と拡大し、より多くの方に使っていただけるアプリに成長させたいです。また、法人向けの展開にも力を入れていきます。デジタルに苦手意識を持つ方々を取り残さず、便利なツールとして広く活用される存在を目指しています。

世の中には便利なツールがたくさんありますが、「〇〇って何?」「どう使うの?」と感じる方も多いのが現実です。RakuDropはそういった敷居の高さを感じさせず、誰もが「RakuDrop、あれ便利だよね」と自然に口にしてくれるような存在を目指しています。

「RakuDrop」で誰でも簡単にファイル共有を始めよう!

マメさん、インタビューへのご協力を誠にありがとうございました!
デジタルリテラシーに関係なく、誰もが使いやすいアプリを目指す姿勢が印象的でした。

iPhoneからパソコンへ簡単に画像を共有できる「RakuDrop」は、デジタル機器の操作に不安を感じる方でも直感的に使えるアプリです。
写真や画像の共有でお困りの方は、ぜひダウンロードしてみてください!

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ノーコード x AI駆動開発が得意な株式会社Walkersでは、成果が実証されたノウハウをもとに、事業を成功に導くための事業開発支援を行っています。新規事業・システム開発でお悩みがある方はお気軽にご相談下さい。

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この記事を書いた人

Web / UIデザインを軸としたフリーランスとして活動。設計から実装まで一貫してWebサービスの開発に携わる。その後、システム開発会社を3年間経営し、売上1億円を達成。COOとして、業務効率化、組織設計、新規事業開発に注力。メディア出演多数。

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